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ポエトリー・ナイトフライト

プロフィール

ブログ名
ポエトリー・ナイトフライト
ブログ紹介
2015年8月より京都で毎月開催のオープンマイク。
詩、ラップ、演劇、お笑い…「声」と「ことば」を用いた表現であればだれでも参加可能。

■開催日程

2015年
8月27日(木) ゲスト:文月悠光(詩人)
http://hudukiyumi.exblog.jp/
9月24日(木) ゲスト:植村純子(劇団衛星プロデューサー)
http://www.eisei.info/
10月22日(木) ゲスト:チプルソ(ラッパー/トラックメーカー)
http://tipleso.blog3.fc2.com/
11月26日(木) ゲスト:chori(主催/詩人/誕生日月)
http://chori.cc
12月24日(木) ゲスト:みずぐちちはる(切り絵と言葉)
http://vividtone.exblog.jp/

2016年
1月28日(木) ゲスト:谷竜一(集団:歩行訓練)
http://walkintrainin.net/

open 19:00 / start 20:00
¥1,000(1drink付き)
※出演者も観覧のみのお客さまもおなじく

■会場
VOXhall
京都市中京区河原町三条下ル大黒町44
http://voxhall.net/

■お問い合わせ(主催:chori)
09042947060
chori_sen@yahoo.co.jp
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「ポエトリー・ナイトフライト」第2回レポート

2015/10/09 09:55

「ポエトリー・ナイトフライト」第2回

2015年9月24日(木)
会場:VOXhall
ゲスト:植村純子(劇団衛星プロデューサー)

来場者:22名
エントリー:12名

(敬称略/朗読順)

たあな
つなとしき(演劇集団Q)
牟礼鯨
木村聡太
でこちん
吉田峰子
水銀
泉由良
KIPS
ななみ
村島洋一
素潜り旬


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更新がずいぶん遅くなってしまった。
申し訳ない。
詩人は絶賛自律神経(失調系)男子と化していた。
「なにそれ?食えるの?」というかんじではあるよね。
いやあ!きみは食えないやつだなあ!

さておき。
第2回は、start前からスペースが埋まりきるという、
こういってはなんだが、予想外の展開。
ありがたいことです。
急遽椅子を増やし、なんとかぎりぎり恰好がつく。

詩人はわりとこの時期から頭の具合がよくなかったのだが、
それでも満員御礼に興奮したのと、わがこころのふるさと「酒」の力を借り、
だいぶテンションが高かった…ようにおもう。



ここからは、朗読者に対する簡単な印象を記す。
旧知もいれば初対面の方もいるのでなるべく失礼にならないように、とはおもうが
万が一やや辛いことを書いている場合は、相手がよく知っているひとだと判断してください。
テキストの題名や内容は聴きとりなので細かい部分は忠実でないとおもわれます。
なお、前回のレポートが詳細すぎてあのレベルでいくと死んでしまいそうなので相対的に短め。
「おい〜!chori〜!(ラーメンズ「馬とジョッキー」的に読んでね)」ごめんごめん。

また、実際のイベントの流れとしては、
第一部(6名)と第二部(6名)のあいだに
ゲストの純子さんとchoriのトークがあったのですが
ここではオープンマイク参加者の感想をつづけて書きます。



【たあな】

前回に引き続き2度目の登場。
1ヶ月のあいだに「ににんが詩」というぼくがはじめた
詩の投稿掲示板で多くの作品を読み、ずいぶんと印象が変わった。
丁寧ながらも地味(失礼)というイメージだったのだけど、
「懐に短刀呑んでるけど取り出さない。けどそれがいちばん怖い」みたいな(へんな表現でごめんなさい)。
ものすごく連想力があるひとだとおもうんですよね。
ことばがことばを呼んでくる。
朗読に関しては、自分の間を掴めればとてもよくなる。
ミュージシャンでいうならゆーきゃんさんのようないい声をしてるので。
ちなみにステージネームは「たゆまぬあたりまえの波間に」からだそう。

【つなとしき(演劇集団Q)】

「ポエトリー・ナイトフライト」記念すべき初の複数ユニット。
ふだんは同志社大学の演劇集団Qで活動する男女によるふたり芝居。
ざっくりいうと、風俗嬢と客のそれぞれの抱える業みたいなものを
そのやりとりのなかで視点、位相、距離の差でもって断片的にコラージュしてゆく。
ギミックとして(電話シーンが多いので)スマホが出てくるんだけど、
これはわかりやすく「台本おぼえてないのをケアする」でしたね。
見え見えなのはともかく、そういうのオープンマイクっぽくて個人的には嫌いじゃない。
あとしきちゃんもつなもかわいい(余談)。

【牟礼鯨】

東京から原付で淡路島(小豆島だっけ?)まで旅をし、
その帰り際に転倒して怪我を負いつつも突如参加してくれたタフガイ。
ちなみに同い年。
高浜虚子の曾孫の弟子という、かなり筋のよさそうな俳人で、
これまた当イベント初の俳句朗読となった。
詩の朗読とちがって俳句や短歌の朗読というのは
スキルのバリエーションには乏しい(し、それを重要視されないイメージがある)が
「食べ頃はいつも奇数や七五三」「鍋の具の生前言葉少なげに」など、
彼の着眼点がちょっと斜めなのでおもしろく聴けた。
(聞き取りなので俳句の表記はちがう可能性が高いです)

【木村聡太】

大阪で役者やイベンターをしている20歳そこそこの男性。
今回はエチュードというか、即興でひとり芝居を。
落語「猫の皿」から想を採ったという内容。
マイクを使わずフロアを広く使い、パフォーマンスの奥行きはあったかな。
滑舌も発声もキャラも悪くないのだが、どうしてもサゲありきの話で、
そのサゲが中盤くらいから透けてしまったのが惜しかった。
後半部分がサゲにいくまでの時間稼ぎというか、
場つなぎにおもえてしまったもので。
即興だから難しいだろうけど、もうすこし小ネタを後半挟めたら…と。

【でこちん】

たあなとおなじく「ににんが詩」の投稿者でもある女性。
「ポエトリー・ナイトフライト」自体には初登場。
読み聞かせの会をやっておられるみたいで、
朗読はとても正調。ただ、いわゆる俳優やアナウンサーのそれではないかな。
メソッドを学び身につけた種類のものではないけれど丁寧でした。
人生の荒波にもまれてきた方のように感じるので、
あとはそれが実際に血となり肉となり詩になってゆくだけで
詩人としての基礎体力はゆっくりでもおのずと上がっていくとおもう。

【吉田峰子】

はるばる神戸からギターをかついで参加してくれた女性。
最初に自作の詩を、そのあとボ・ガンボスのカヴァーを1曲演奏(歌)。
京都の詩人・豊原エスさん(ぼくも高校時代からお世話になっております…)の
講座出身者とのことだけれど、スタイルだけでなく声もエスさんに似ているので
語弊があるかもしれないけど「二代目・豊原エス」のような朗読。
つまり、ケレンのない、淡々とした詠みくちのうえで
ふわりと距離を使ったアウトボクシングですね。
こういうタイプは関西にあんまり多くないのでいいなあと感じた。
あと、彼女も当イベント初の弾き語り。
今回は「初」がいっぱい出てきた夜でした。

【水銀】

後半戦のトップバッター。前回に引き続きの参加。
このあいだは水着だったけど、やっぱり今回も脱いだ…。
もはやこのまま「ポエトリー・ナイトフライト」の風物詩にならないかな。
ただ彼女の場合、脱ぐこともテキスト内容とリンクしているので、
あざとさとかただの勢いではないというところは好感ポイント。
そのかわり、パフォーマンスありき、小道具ありきで詰めていくと
この先自分のスタイルが悪い意味で固定されかねない危惧もあるので
次は一度、シンプルな、動きのない朗読も聴いてみたくはある。
あとは早口からの噛みで動揺してずるずるいく局面が散見されるので
自分でおもっている理想の半分くらいの速さと倍の間(ま)で読んでみてもいいのではないかしら。

【泉由良】

私事だが、じつは彼女とは小学校時代のクラスメイトであったりする。
そして水銀とは「ゆりとゆら」というユニットを組んでいるようだ。
よく「頭のうえから出てくるような声」などという表現があるが、
泉由良の場合は砂糖菓子を口のなかで溶かしているときのような、
ものすごく独特な声質と語り口(うまいこと形容できない)。
滑舌などふくめけっして朗読のうまいタイプではないのだが、
朗読者としてのインパクトがあるので、この日はカヴァー多めだったが、
あくまで彼女のパフォーマンスとして聴きこんでしまった。
(ちなみに詩学最優秀新人のクロラや、にゃんしーの詩を詠んでいました)

【KIPS】

なんと4人による即席芝居ユニットである。そしてみんな若い。
つなとしきがわりと現代演劇寄りのパフォーマンスなのとくらべて、
こちらは完全にショートコント。「爆笑オンエアバトル」をおもいだした。
4人とはいえ実質2人は死体役なので、オチ以外は発言がない。
すごくいい意味でも悪い意味でも「おもしろかった!それで?」というかんじ。
ストレスなく、気楽に観れるのは一服の清涼剤としてよかったんだけどな。
でもオープンマイクにこういうチャレンジをしてくれる
演劇畑のひとがいるというのは主催としてはとてもうれしいです。

【ななみ】

飛び入りしてくれた、20代前半の女性。
このイベント、開場中や休憩時間のひま潰し用に
私設文庫である「chori文庫」というものを設置しているのだけれど
そこからセレクトした清水あすかの詩集「毎日夜を産む。」、
そして彼女が大ファンであるポエトリー・リーディングのバンド
「swimm」の曲「エーテルラジオ」をワンコーラス朗読。
もともと芝居をやっていた(?)のか、発声が抜群にいい。
芝居経験者でも朗読向きの発声と、そうでないのがあって、
もちろん声質にもよるのだけど、ちょっとピカイチでしたね。

【村島洋一】

サモナイタチのvoであり、choriバンドのgt/voでもある男性。
純粋な意味でのミュージシャンの参加ははじめてではなかろうか。
アカペラで2曲、歌う。
彼に関しては身内どころかもはや分身みたいな存在なのと、
あきらかにバケモノなので感想は省く。

【素潜り旬】

前回に引き続きの参加。
松田優作を老けさせたような年齢不詳すぎる23歳だが、
この日は髭を剃っていてなんだかかわいらしいことに。
うん。やはり詩の基礎体力が高い。
そしておそらく「表現すること」に対する興味が、
まだ執着になりきらない生々しい場所でパチパチ燃えている。
引き合いに出すのが正しいかどうかわからないけれど、
東京の松本暁のような、やんちゃさを失わない男前という印象をうける。
いいトリでしたよ。ありがとう。






みなさま、ありがとうございました!



「ポエトリー・ナイトフライト」開催日程

2015年
10月22日(木) ゲスト:チプルソ(ラッパー/トラックメーカー)
11月26日(木) ゲスト:近日発表
12月24日(木) ゲスト:近日発表

2016年
1月28日(木) ゲスト:近日発表

以下、継続予定




   
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「ポエトリー・ナイトフライト」第1回レポート

2015/08/29 00:17

「ポエトリー・ナイトフライト」第1回

2015年8月27日(木)
会場:VOXhall
ゲスト:文月悠光(詩人)

来場者:16名
エントリー:10名

(敬称略/朗読順)

川原寝太郎
水銀
素潜り旬
飛火野椿
たあな
ゲンヤ
山本大地
木咲更紗
さんま
澤村貴弘


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緊張している。
それはもう、えらく緊張している。
これまで、谷川俊太郎さんと共演しようが、
数千人規模のステージに立とうが、
パリやミラノだろうが、
とりたてて緊張しない30年間を歩んできた。
強いていえば緊張するのはMCバトルの出番前と、
デリヘルを待っているあいだだけだとおもっていたけれど、
今度からはそこに「オープンマイクの主催」もくわえて
人生三大緊張と名づけたい。

17時半ごろ、VOXhallへ。
イベントの規模的な理由からステージではなく、
バーカウンターのスペースで行うので簡単な設営。
といっても、店長のまこちん(有堀誠)がほとんどやってくれる。
このハコとのつきあいも10年を超えたので、安心感たるや実家の比ではない。
ただ、緊張はする。18時すぎ、さっそくビール。
18時半前になってゲストの文月さんが到着。
おもえばお会いするのは2年半ぶり2度目なのだが、
個人的にはもうちょっと何度も密に会っているかんじがする。
(ネット上では彼女が中学生時代から、そろそろ10年近く知っている計算ではある)

19時、オープン。
ライブでの前売りチケットや取り置きとはシステムがちがうので、
事前に「だいたい何人くらいくるだろう」という予測がまったく立てられない。
おもえば緊張の大部分はこの点に拠っていて、
しかもライブなら最悪お客がゼロ人でも進行できるが、
オープンマイクだといくらひとが入っていても朗読者がいなければ
そもそもイベント自体が成り立たない。
いちおう、事前エントリーは受付けていて、
何人かから連絡はもらっているものの、
詩人という人種に「口約束の履行」を求めるのは少々酷なものだ。
それでも、ちらほらと来場がつづき、20時前にはスペースは8割がた埋まる。
緊張はとけるも、この時点ですでに焼酎に切り替えている。

定刻をすこし押して、前説からスタート。
オープンマイクで、しかもイベントとしての初回の一番手というのは
往々にしてやりづらいものだという体験的な実感があったので、
主催者責任として、オープニングアクトで1編読む。
「名前のない星」という詩。


 人は人として立ち
 人として流れ
 そのどこかで誰かの物語に
 しまいこまれることを
 よしとしない
 そのほうがいい
 それくらいでないと
 きみがきみを見つけるより先に
 死がきみを見つけてしまうだろう



ここからは、朗読者に対する簡単な印象を記す。
旧知もいれば初対面の方もいるのでなるべく失礼にならないように、とはおもうが
万が一やや辛いことを書いている場合は、相手がよく知っているひとだと判断してください。
なお、テキストの題名や内容は聴きとりなので細かい部分、特に漢字/カナ表記は忠実でないとおもわれます。

また、実際のイベントの流れとしては、
第一部(6名)と第二部(飛び入り4名)のあいだにゲストの文月さんの朗読が、
そして第二部冒頭でchoriの即興詩(お題「テキーラ」「フリーズドライのネギ」「千鳥」「箱根の黒たまご」)があったのですが、
ここではオープンマイク参加者の感想をつづけて書きます。



【川原寝太郎】

平居謙の詩のボクシング講座出身。
学生時代から「チーム・マグロ」「アロエ研究会」など
さまざまな環境で朗読してきた若き古株も当年とって34歳。
個人的には音楽(バンドマン)に対するほど詩人に「戦友」意識はないのだが、
彼の場合はとかく圭角の多い人種のなかにあって数少ない常識人のせいか
戦友、とまではいわずともそれに近い感情がある。
「スラッシュ」など2編を朗読。
早口のリフレインや文字量の多いテキスト×複数の話者を演じ分けるうえで
彼の滑舌の悪さとこもりがちな声質というのは致命的なのだが、
10年選手ともなるとどこか風格みたいなものが出る。
弱点転じてある意味愛嬌。
もっとも、もうちょっとばかし、舞台度胸がほしいとはおもうのだが。

【水銀】

20代後半の女性。
彼女がまだ10代のころから面識はあったのだが、
実際に朗読を聴く(観る)のははじめてかもしれない。
「海坊主」という詩など、短いものを数編。
ラストではテキストの内容にあわせて突然服を脱ぎ、ビキニ姿に。
むかしはときおりこういうことをする女性詩人がいたのだが、
最近はあまり聞かなかったので、すこし意外だった。
撮影係のまこちんが「(これ、撮っていいの?)」という顔をしていたので
「いいんです!」と川平慈英のように答えた。

【素潜り旬】

23歳の男性。
なのだが、風貌は「探偵物語」なんかに出てきそうな、完全なる昭和。
そして30代半ばといわれても通用しそうな渋さと「タダモノではない感」がある。
テキストもいきなり「太陽にほえろ!」のジーパン刑事の名台詞を織りこんだり、
ダダイズムに関する言及など、見た目と内容との違和感のなさ、
演者としての空気づくりが素人ではない。
どうやら、展示なども行うクリエイターのもよう。
朗読体験を聴きそびれたが、これは端的にいって「お金をとれる朗読」だとおもった。
いずれ20分、30分といった尺でのステージも観てみたいな、とおもわされた。

【飛火野椿】

かつては「椿」名義でALL WORDS COA PROJECTという
全国規模のポエトリー・リーディングのイベントを主催していた男性。
AWC自体は往時ほどの頻度、規模では行われなくなったが、
いまでも東北や沖縄など各地で継承されているとのこと。
本人がなぜか「29歳や!」と主張するので29歳ということにしておくが、
まあ、なんというか、十数回目の29歳である。
座りでの朗読(そういえば、この日は彼だけが座りであとはみんな立ちだった)。
椿さんのテキストは全体的に「社会派」というよりはプロレタリアで、
生活、日常の範囲から徐々に発想を敷衍してゆくという傾向。
派手さやケレン味とは程遠いが、こういう詩人がひとりいると場が締まる。

【たあな】

ジャケット姿の、若い男性。
みじかい詩をいくつか。
前半戦、脱ぐ女の子だったり松田優作みたいな男の子だったり、
ヴィジュアル的に濃いキャラクターが続いたため、印象としては淡いが、
へんな言い方ながら、とても詩を大切にしている、というか、
とても詩を必要としているひとだ、と感じた。
丁寧に詠みあげられるテキストには素直に好感が持てるし、
これもまた、詩との関わり方におけるひとつの正解なのだとおもう。

【ゲンヤ】

東京からやってきた、24歳の女性。
彼女は、自分でいうのも面映ゆいがchoriファンを公言していて、
まあそれがときにはうっとうしく、ときには面倒くさいのだが、
(そしてこれまでに何度か観たパフォーマンスの質的な低さが、
公然と「choriファン」を名乗られることへのかすかな忌避感でもあった)
この夜の朗読は、「お、すこしトンネルを抜けたかな」という印象だった。
もともと滑舌は悪くないのだが、無理をして詰め込んだ早口のテキストには合わない。
怖いもの知らずではあるが、舞台度胸のあるタイプでもない。
とはいえ、自分の「間」というものをようやく掴みはじめかけたかな、とおもった。

【山本大地】

23歳の男性。
風貌がラッパーのACEに似ていて「かっこいいなあ」とおもっていたら、
パフォーマンスもラップ寄りのスポークン・ワーズだった。
飛び入りエントリーにもかかわらず、場慣れはしている印象。
脚韻と頭韻をつなげたりしながら小節にとらわれずグルーヴをつくっていくのは
やはり2010年代の日本語ヒップホップの主流だなあ、とおもう。
テキストの内容がどうというより、「音楽としてのことば」が実に気持ちいい。
どうやらとあるハコのオーナーの息子さんのようで、
いろいろなところでつながるものだなあ、と感慨深くもあり。
そういえば、終演後、彼とフリースタイルしようとひそかにおもっていたのに、
のみすぎて忘れた。反省(話はいろいろできた)。

【木咲更紗】

女性。
大阪の朗読会界隈で何度かお会いしたことがあり、
椿さんとの「ザ・大阪」な丁々発止のかけあいが今夜もまた。
会場に着いてから書いたという新作をふくむ2編を朗読。
彼女の詩は、キャラクターやふだんの言動のインパクトからすると
むしろ淡泊ともいえるほど正統派に近いところにあるのだが、
そういうギャップというのは意外と耳には残らなくても記憶に残る。
ある意味ではエヴァーグリーンな、詩人らしい詩人。

【さんま】

20代前半の女性。
詩ではなく、すきだという作家の小説の一節を朗読。
(作者名やタイトルを訊きそびれてしまった)
よくよく考えたら、この夜の10名中、自作でなかったのは彼女だけなのだが、
むかしのオープンマイクではカヴァーや詩以外の朗読もめずらしくなかった、とおもいだす。
そもそも「詩の」オープンマイクという位置づけではじめたイベントではないので
(といいながら「ポエトリー・ナイトフライト」ではあるが)個人的にはうれしかった。
そして、飛び入りエントリーでも、朗読したくなるほどすきな作品をもつことの幸せよ。
朗読経験はさほどなさそうだったが、地に足のついた丁寧なパフォーマンスだった。

【澤村貴弘】

23歳の男性。
素潜り旬、山本大地、そして彼は連れだってきてくれていた。
前のふたりが外見でもかなり強烈なインパクトがあったのとくらべて、
彼はメガネに長袖シャツ、短パンといたって普通の風貌。
ただ、朗読した3編のみじかいテキストにはいずれも「業」みたいなものがあった。
短詩というより訓み下した漢詩のような語調、語感、情景のあわい。
まったくもってキャラクターの異なる3人が仲良しなのもふしぎな光景だったが、
実はこのひとがいちばんふかい闇(いい意味です)を抱えているのではないだろうか、とふと感じさせる。
トリっぽくないといえばそうかもしれないが、こういうタイプ、関西の詩人にはあまり多くないので個人的にはちょっぴりうれしかった。





総括として。

飛び入りエントリーのおかげもあって、
初回の朗読者は10名と、まずまず順調な滑り出しとなった。
遠方からの参加や、面識のない来場者も多くバラエティに富んでおり、
また朗読経験としても10年クラスのベテランからほぼ初心者まで幅広く。
テキストの内容、パフォーマンスの傾向としても、
お笑い系、正統派、言葉遊び、ラップ、詩以外の朗読など
ほとんどありとあらゆる種類の表現に接することができたので
主催者としてこれほどうれしいことはありません。
(あと出てきてないのはエチュードっぽいものや歌、即興くらいかな)

今後のスケジュールを最後に記すとともに、
参加者への感謝をもって、このレポートを終えたいとおもいます。
みなさま、ありがとうございました!



「ポエトリー・ナイトフライト」開催日程

2015年
9月24日(木) ゲスト:植村純子(劇団衛星プロデューサー)
10月22日(木) ゲスト:チプルソ(ラッパー/トラックメーカー)
11月26日(木) ゲスト:未定
12月24日(木) ゲスト:未定

2016年
1月28日(木) ゲスト:未定

以下、継続予定





 
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「ポエトリー・ナイトフライト」フライヤー

2015/08/05 10:56
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デザイン:まつばらあい
http://aitaro.net/
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ゲスト

2015/07/25 22:09
【第1回】 2015年8月27日(木)

文月悠光(詩人)

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1991年北海道生まれ、東京在住。高校3年の時に出した第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』で、中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少受賞。近著に詩集『屋根よりも深々と』。書評やエッセイの執筆ほか、NHK全国学校音楽コンクール課題曲の作詞、ラジオ番組での朗読など広く活動中。主催者・choriとは、2013年に叡山電車内で『朗読ツアー』を行った。

http://fuzukiyumi.com/


【第2回】 2015年9月24日(木)

植村純子(劇団衛星プロデューサー)

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「劇団衛星」プロデューサー。1995年旗揚げより、ほぼ全ての公演に参加。同時に「NPO法人フリンジシアタープロジェクト」に所属し、様々な演劇・ダンス公演の制作と、ワークショップのコーディネートを担当。2010年より「アートコミュニティスペースKAIKA」の運営に携わる。劇団の公演・NPOでの企画とも、関西だけでなく全国各地での開催を手がける。「日常の近くに舞台芸術がある環境」を求めて活動中。

http://www.eisei.info/


【第3回】 2015年10月22日(木)

チプルソ(ラッパー/トラックメーカー)

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大阪 服部緑地公園repのラッパー/トラックメーカー。
ギター弾きコウモリ文学を旅するNoDJ1MC。
彼の超個性派なLIVEは、BEAT BOXをしながら同時にCLASSIC GUITARを弾き、MPC(サンプラー)を用いてDJ無しのたった1人で進められる。
数々のMCバトルで孤高の天才と称され、ENTER・戦極MC BATTLEでの優勝やUMB大阪代表出演など好成績を収めている。
既にMCバトル・LIVE映像・PV総再生回数はYOU TUBEだけで300万回を超えている。
そのCLASSIC GUITARを弾きながらのFREESTYLEは圧巻。

2011年12月30日 桜桃作品集(1ST ALBUM)【一人宇宙-起源FREESTYLE-】を発表。
この作品は熱望する店舗のみ販売され、タワーレコード京都店ではHIP HOP (INDIES)チャート1位を記録。そして発表1年で全国にて完売している。
NoDJ1MCvs満員のワンマンライブ【一人宇宙発表会】を2度成功におさめ、DJ BAKU主催の都市型音楽フェス「KAIKOOOOOOOOOOSAKA」にも出演、満員の観客を踊らし涙させた。
又WARAJI、HCCと共に主催する服部緑地野外フェスには1000人を動員させている。

その心に訴える歌詞は各メディアからも注目されており、文芸誌【新潮】(2012年4月号)の「夜露死苦現代詩2.0 ヒップホップの詩人達」には引き蘢りだった彼の壮絶な過去から現在に至るまでを、写真家の都築響一氏が20ページに及ぶ特集に仕上げ掲載。
又、大竹まこと氏が「現代の若者の内面を表現している」と絶賛した。

1ST ALBUM【一人宇宙 -起源FREESTYLE-】(2011.12.30.発表)
2ND ALBUM【一人宇宙U -アダムとイフ-】(2013.2.20.発表)
NEW ALBUM【15 BUS DRIVE】(2015.4.15.発表)

http://tipleso.blog3.fc2.com/


 
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概要とシステム

2015/07/01 22:30
※すべて2015年7月1日時点での記述です。各項目について、今後変更や追記があった場合、当該の文章の末尾に更新日時を明記します。



【タイムテーブル】


「ポエトリー・ナイトフライト」は原則として、
以下のようなタイムテーブルにて進行します。
(特別編、あるいは変更などがある場合は逐次告知します)


19:00 open
20:00 start/オープンマイク前半(最大8名)
20:40 休憩
20:50 ゲストライブ(必ずしもライブに限らず、トーク、ワークショップなどの場合もあります)
21:10 休憩
21:20 オープンマイク後半(最大8名)
22:00 終了

※時間はあくまでの目安であり、出演人数、天候状況などにより多少前後する可能性あり

charge:1,000円(1drink付き)→出演者、観覧のみのお客さまも一律



【システム】


オープンマイク出演について


・出演資格
→年齢・性別・国籍不問。特にありません。日本語によらないパフォーマンスでも可能です。ただし、最低限のルールとして”「声」と「ことば」を用いたパフォーマンス”という括りを設けているため、文意をご理解のうえご留意ください。

・出演者数は最大16組
→ただし、すべての出演者がステージを終えたあと時間が余っていた場合、未出演者で希望者がいれば朗読可能です。

・持ち時間は1組5分以内
→あまりに超過する場合、打ち切らせていただくことがあります。

・常備機材
→マイク2本(スタンド込)、譜面台、CDコンポ、椅子。使用するか否かは任意です。

・グループ(2人以上)での参加
→可能。ただしマイクは原則2本ですのでご留意ください。また、「2人なので10分」は不可です。あくまで1組あたり5分となります。また、メンバーが重複する場合(例:A単独での朗読と、AとBによるユニットでの朗読をそれぞれ別枠としての出演)は原則としてお断りします。出演者数が少なく、時間に余裕がうまれた場合はそのかぎりではありませんので、当日ご相談ください。

・音源の使用
→可能。ただし音源の場合はCDに限る。またコンポでの(スピーカーを通さない)再生、キュー出しはご自身または(いる場合)同行者にお願いします。

・楽器の使用
→可能。ただしご持参いただくことを前提に、アコースティックギターやピアニカ、パーカッションなどアンプラグドのものはそのままお使いいただいてかまいませんが、あくまで生音もしくはVo用マイクを流用した演奏となるため、キーボードなど回線を必要とするものはお使いいただけません。使用する楽器の可否が不安な場合は事前にご相談ください。

・出演の順番
→司会進行(chori)が当日その場で決定します(事前にすべての順番を決定するのではなく、1組終わるごとに次の出演者を呼び込むシステム)。ただ、帰りの交通手段などの理由で時間に制約がある場合は当日startまでにご相談ください。また、到着がstart以降になった場合も出演者数に空きがあればエントリーは可能です。

・禁則事項
→詩のテキスト内容については関与しませんが、ほかの出演者、観覧のお客さま、スタッフに対しての物理的な、あるいはステージ以外での言動において著しい迷惑行為があったと司会進行(chori)が判断した場合、退場していただくことがあります。



【エントリー方法】


エントリー期間は特に制限がありません。その時点で開催日程が発表されている回であれば、どの回へでもエントリー可能です(例:2015年7月1日時点で、10月22日へのエントリー)。おなじく複数回へのエントリーも可能です。


・事前エントリー
→chori_sen@yahoo.co.jpまで「エントリーする日程」「名前(ステージネーム可)」「携帯電話番号」「(音源や楽器を使用する場合は)その内容」をご連絡ください。
なお、送信から72時間経っても返信がない場合、お手数ですが不通の可能性があるため、twitter(@chori_kyoto)もしくはFacebook(菊地明史=chori)までご一報ください。

・当日エントリー
→出演者数に余裕がある場合、可能です。当日会場にて司会進行(chori)にstartまでにお声がけください。

・エントリーキャンセルについて
→事前エントリーをキャンセルされる場合、前述のアドレスまでご連絡ください。キャンセル料などは発生しませんが、イベントの進行を把握するため、直近または当日でもなるべくご連絡いただけると助かります。連絡なしでのキャンセルが続いた場合、以後のエントリーをお断りする場合があります。



【その他】


・ご不明点、または疑問がおありの際は、お気軽に前述のメールアドレス、またはtwitter、FacebookなどのSNSからchoriへご連絡ください。原則的に会場(VOXhall)へのお問い合わせはおやめください(ルール、システム面などについて。当日「道に迷った!」という場合は別とします)。





   
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はじめに

2015/07/01 21:26
こんばんは。
choriという詩人です。
ぼくについての詳しい経歴は、プロフィールやhttp://chori.cc、あるいはSNSからたぐってみてください。
1999年に「詩人」を名乗りはじめ、ポエトリー・リーディングという文化の過渡期、そしてスポークン・ワーズの揺籃期をほぼ最前線といえるルートで走ってきました。今年で31歳になります。
マイク一本(ほんとうはマイクすらなくても声とことばさえあれば)でだれもがヒーローになれる可能性をひめた―――戦線、遊び場、魂の止まり木―――形容はそれぞれだとおもいますが、ともあれそういった場を愛しているし、そういった場が存在することがとても重要だと、つよくおもいつづけています。

「詩人が必要だ」
ぼくは、多少偽悪的な角度で、こう考えています。
中世、近世ならまだしも、21世紀、現代においては詩人が何万人いたところで、おそらくよく訓練された数百人の兵士や、指先ひとつで経済を動かすだけの権力をもった人間や、ガラの悪いクリエイティヴ・ディレクターなんてものには太刀打ちできないでしょう。
けれど、それでもなお、詩人が必要だ、とおもう。
たとえなにかを変えるためでなくても、すくなくともなにかが変わる瞬間に立ち会うために、詩人は必要だ。
もちろんこれはぼくの考えでしかない。
夢や希望のみならず、情念や執着、野望、なにをたずさえてステージに上がってもいいとおもう。
ただ、そのうえで、詩人はかならず丸裸にされる。
マイクはきみの声をアンプリファイしてくれるけれど、きみの思想や主義主張を遠くまで届けてくれるとはかぎらない。
ステージはきみをひとよりすこし高い場所に押し上げてくれるとはいえ、きみの詩情の豊潤さがそのぶん高まるわけでも、きみのスタンザが広くなるわけでもない。
きみはあくまでひとりぼっちで、
そして、そんなきみをいくつもの目が注視している。
言うまでもないことだけれど、ぼくにだってそう。

2015年8月から、京都で毎月開催のオープンマイクを主催します。

その名は「ポエトリー・ナイトフライト」。

かつて、TOKYO FMで「Hip Hop Night Flight」というラジオプログラムがありました。
ぼく自身はリアルタイムで体験したわけではないけれど、日本のヒップホップ、日本語ラップ黎明期の主たる情報源のひとつであり、発信地であったというふうに理解しています。
ねがわくば、ポエトリー・リーディング、そしてスポークン・ワーズという文化にとって、いつかこの場がそんなベースキャンプになればいいとおもう。
偉大なる地方都市、京都にて、もう一度ぼくは「詩人が必要だ」と伝えたい。
ことばは愛する。
ことばは殴る。
ことばは血を流す。
ことばはつつみこむ。
そうした当たり前の情景のうえで、それでもなお「ことばなんか信じない」と言い放ったっていい。
ここにたいした解はなく、ただすべての問いだけが遍在している。

オープン・マイク。
それがいいじゃないか。

YOUR WORDS SET YOU FREE。

すべてのさまよえる魂と、すべての生活者のために。

ぼくに趣味はあってもイデオロギーはない。
ぼくはただ、場をつくるだけ。
ぼくは酔っぱらい。
ぼくは詩人。

どなたでも、退屈な夕方にふらりと訪れて、夜までを過ごす安酒場のような気持ちで、どうぞおいでください。







   
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